案外、命がかかってるんですが

西田敏行さんや渡辺謙さんがご出演になった映画「陽はまた昇る」は2002年に公開の映画(東映)。すでに15年以上も前の作品です。

頼れるリーダーのもとに、それぞれの社員が結集し、それぞれの持ち場、持ち場で、ベスト以上のパフォーマンスをし、悲観的な状況を跳ね返して、とある事業を成功へと導いていく…
そういう涙の「会社員」物語…「陽はまた昇る」は、そういう映画作品の最後のメジャー作品だったかもしれないし、公開された当時でさえ、少しアンティークに思えた作品だったかもしれません。

「プロジェクトX〜挑戦者たち〜」(NHK総合)が最終回を迎えたのは2005年も大晦日の12月28日でした。これとても10年以上前のことです。あの頃、田口トモロヲさんの物真似があちこちで繰り返されていたことに象徴されるように、社会的な影響力を持つまでに至ったともいえる大ヒット番組だったわけですが、すでに 高度成長期型の「会社員像」をサウダージにしていく番組でもありました。でも、あの頃の僕たちは、そのことに気づきませんでしたが…

映画「サラリーマンどんと節 気楽な稼業と来たもんだ」が大ヒットしたのが1962年。これは、お気楽にやる方の高度成長期型の「会社員」の基本コンセプトみたいになったような作品ですが、今となっては「サラリーマン 気楽な稼業と来たもんだ」と思っている人はほとんどいないでしょう。みなさん、必死にしがみついているのだと思います。その頃に生まれた僕らの世代は、一流に大学を出て、一流の企業に就職するなんて「物語」に乗せられちゃった口です。「就職」といいつつ「就社」であったことに何の疑問を持つこともありませんでした。あの頃の僕らは、あの東芝がこんな感じになるとは夢にも思わなかったわけですが、今や「一流の企業」なんていうカテゴリーはカテゴリーごとグラグラです。

でも、時代の変化に合わせて、僕らはどこまで自分をアジャストすることができているのか…

AIが登場し「組織の一員である」より「個人力」の時代へと加速度的に「移行」は始まっています。つまり、高度成長期型の就業スタイルっていうのは「お前はすでに死んでる」状態にありそうです。

でも、僕らはなかなか動き出せない。

風雲急を告げる幕末。あの第二次長州征伐の折、「井伊の赤鬼」と恐れられていた井伊軍(幕府側)は、その実「関ヶ原の戦い」の頃と変わらぬ軍装で臨み、輸入されたミニエー銃で武装し、欧米由来のアウトレンジ戦法を要した長州軍に十分の一にも満たない軍勢で、呆気なく撃破されてしまいます。これで「武」を担保にして治世してきた徳川幕府は完全に窮地に立たされてしまう…
幕府側にいれば、未だに戦国時代かという常識がまかり通っていて「お前はすでに死んでる」状態に気づかずに出陣し、自分の命を裸でミニエー銃の前に晒す結果になり、そのことで自分の生活の柱である幕府自体も大きく傾けてしまう。前の大戦末期の日本軍も同様の状態にあったでしょう。

先をゆく奴はとっとと先を行っていて、小手先のマイナー・チェンジな変化しかできない者は「お前はすでに死んでる」状態にどんどん追い込まれていく。そして、先をゆく者はいつも少数です。

きっと、今もそうです。案外、命がかかってるんですが、のんびりしているのがスタンダードです。

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