逆に柳井は「守り」や「安定」を絶対に許さない。かつて好んで口にしていた言葉がある。
「泳げない者は沈めばいい」
象徴的なのが05年7月に発表した社長更迭劇。02年に社長職を譲った日本IBM出身の玉塚元一(50、現ローソン副社長)を、わずか3年で更迭、自ら社長に返り咲いた。
日本経済新聞 web版 2012年9月3日 15時40分付
文中の「柳井」っていうのは、もちろんユニクロの会長兼社長=柳内正さんです。この記事で、日経は「泳げない者は沈めばいい」を「いかがなものか」といった論調で書いていたわけではありません。むしろ「この強さがいいんだ」という感じでした。
今はかの「週刊文春」が売り場に記者を潜入させてのキャンペーンを張っています。こちらは「いかがなものか」どころか「糾弾」の論調ですが、やはり世間は動きません。
あの時も、世間は日経の論調にことさらに眉をひそめる感じはありませんでした。
(ネットの中では、少しだけ騒ぎになりましたが)
僕らは、今、そういう時代のそういう社会に生きているんだろうと思います。