引用

夕凪の街 桜の国

「夕凪の街 桜の国 」 これも こうの史代さんの作品です。
2007年に、佐々部清監督、田中麗奈さんと麻生久美子さんの主演。中越典子さん、藤村志保さん、堺正章さんたちの共演で映画化されています。

yuunagi「夕凪の街」は、昭和30年(1955年)当時の広島を、「桜の国(1)」は、昭和62年(1987年)当時の東京郊外を舞台に描かれ、そして「桜の国(2)」は、平成16年(2004年)の東京と広島を結びながら,この3つの短編に連なる物語を完結させていきます。
父と父の姉,そしてその娘と、弟と…。これは、2世代に渡る「姉と弟」の物語であり、同じ遺伝子を受け継ぐ「親子」の物語でもあります。そして、彼らの思いや行動を通じて「被爆の戦後」、その陰影が、静かに、でも切々と訴えられている作品でもあります。
こうのさんのタッチを、僕は古き良き時代の漫画を彷彿とさせる、ちょっとレトロなタッチだと思っていますが、しかし、そのレトロさ故に「家族」という「つながり」が、より鮮明であった時代を明確にしてくれているように思っています。
そして、また、この物語も、軽やかに、ときに笑いを交えて展開され、「普通の人の普通の日常」を描いているのだということを、無意識のうちに理解させてくれるのです。

でも、だからこそ、そこに襲ってくる突然の死と、終わらない原子爆弾の災禍を、より雄弁に語ってくれる…、これも、そんな作品です。

ひどいなあ てっきりわたしは死なずにすんだ人かと思ったのに
ああ 風
夕凪が終わったんかねえ

「夕凪の街」の最後の台詞です。

夕凪の街 桜の国
こうの史代 著  双葉社 刊

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