種村 弘さんの著作「もうおうちへかえりましょう」に出てくる一節です。
この世に生まれてきただけで自分には人間としての権利があるとか、
お互いに話せばわかるとか、いわゆる戦後民主主義的な理念に
私たちは首まで浸かっていた。
この本が最初に出版されたのが2004年4月。文庫本化されたのも2010年の8月です(小学館文庫)。
だから、そんなに目新しいものじゃないんですが
考えさせられる一言であることには変わりがありません。
特にこの世に生まれてきただけでの部分です。
ホントに「ああ、そうだな」と思いました。
明石家さんまさん座右の銘にされているという
「生きてるだけで丸儲け」の奥ゆかしさとは まったく逆に
僕らは「この世に生まれてきただけで」ある種の権利を主張する…
しかも他者の存在には無査証、無留意でもよい…
でも、それを「民主主義」として肯定してきたような。
振り返ると、トンデモナイ。
そこを種村さんにピンポイントで 鋭く突っ込まれた感じ…
責任者が責任とって、それで終わり。
加担者であっても、参加した「みんな」の責任は問わない。
戦後民主主義的なのかな。
それとも昔から…?
とにかく
こういう体質を持っている僕らを もう終わりにしないと 次の時代が来ないような気がします。
こういうのを「自立」っていうんでしょう。