止められないから

諫早湾干拓事業の「水門開閉」の問題では、開門しなければ漁業者に1日=45万円(福岡高裁判決)と、開門すれば営農者に1日=49万円(長崎地裁仮処分)という2つの制裁金(間接強制)が確定した。どっちに転んでも税金からの出費という結末を迎えました。
この事業が構想された当時(1952=昭和27年)は、敗戦から7年、確かに食糧難だったのでしょう。工事が開始されたのは1980年代も後半。すでにコメ余りが指摘されるような状況になっていました。

でも、止められなかった…

そして、今般に至るというわけです。

ある施策が「もうダメだ」と目に見えて判ってきても、お役人は、その施策を止めようとはしません。それは、その施策を止めたとたん「失敗」が明確になって「責任」も明確になるからだと思います。こういうことは政府だけではなく自治体にも(あるいは民間の大企業にも)あることなんだと思います。

つまり、何万、何百万人の人生を巻き込む大問題こそ、その責任の重大さから「止められない」が生じやすく、結局、行き着くところまで行く…
あの昭和20年、敗戦の年のように、です。

僕はアベノミクスに「神風が吹いて必勝」と同じような響きを感じています。

大勢の人の命、たくさんの兵器に費やされたお金、税金では足らなくて戦時国債を国民に押し付け、故に止められなくなって、当時「銃後」と呼ばれた市井の人々にさらに氏を強制し、沖縄での市街戦、樺太での市街戦、中国大陸や朝鮮半島など外地からの引揚者は置き去りで、敗戦後はハイパーインフレの只中に支援らしい支援もなし…

1ドル=100円に近いのに、この株価の水準。おカネ撒いてるんだろうなと思います。つまり、お札を片面刷りにしてもバンバンおカネを撒いた高橋是清時代です。震災復興もままならないのに、全国津々浦々で「再開発」、これがあっちこっちで空ビル群になり、周辺にもコインパーキングと空き店、空き家を増やして、これが平成の大空襲のように都市を空洞化させていくのでしょう。でも、御構い無しにおカネは刷られ続けてオリンピックは行われ、その後はハイパーインフレ。あの時の日本国民のように、就業、子育て、介護に支援なく、日ごとに上昇する物価に僕らは死ぬ思いの苦労をする…

だって、すでに千代田区でさえマンション空室率が30%を超えているのに、まだまだタワーマンションを建て、少子高齢化のこの国で、在宅就業者も増えているというのに、東京23区では2020年までに51件の高層ビルの完成が見込まれていて(そのうちの80%が千代田、中央、港、新宿、渋谷の都心5区に集中)。 オフィスの面積は285万平方メートル(東京ドーム61個分)も増える見通し。

まるで「神風が吹いて勝つ」な状況だと、僕は思っています。

あの時、働き手を戦場に取られて農村が疲弊していたのと同様に、すでにこの国の農村は人口の急激な減少に悩んでいるわけです。相次ぐ震災もこの国を痛めています。

テレビが言わないことも自分の目で見て、役所に要望を出すために「大勢」をまとめるよりも自分自身の準備をすること。
しつこいようですが、あと数年しかありません。従来の貯金が役に立たない時代になるかもしれないのに時間は限られているのです。

的確な取捨選択を。つまりライフ・デザインが肝心です。

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