JAZZ喫茶と常連

妙にクリアーなデジタルな音でもなく、かといって真空管アンプの温かみのある音でもない、つまり、いかにもアマチュアな感じのJAZZ喫茶に、僕は和んでいました。
そういう店ならばこそ、昔の「おしゃべり厳禁」な雰囲気はまったくなく、真後ろの席からは、店主とご近所常連さんらしき人が、北海道の子ども行方不明事件について話しているのが聞こえてきます。つまり、ネット上「大音量」の評が散見できたものの、それはJAZZ喫茶というものに未体験だった人が書いたもので、往年のJAZZ喫茶に比較すれば音量はぐっと控えめなものでした。それでもスピーカーに正対するボックス席は狭く、二人がけを一人で占有して「やっと」な感じがリアルだし、そこで僕は久々のアナログ盤を楽しみました。

珈琲は店主のオリジナルブレンドということでしたが、これが、シティ・ローストを頼んでも妙に軽く、このあたりもアマチュアっぽい感じがしました。店内はきちんと採光されていて明るく、店主には入店して席に着くと「こんにちわ」と明るく声をかけられ、すぐにリクエストを尋ねられました。タバコな雰囲気もまったくありません。

あの頃のJAZZ喫茶は暗く、重く、煙っており、排他的でした。
僕は、この店の、そういう意味での「アマチュアっぽさ」が大好きです。

でも、スピーカーからは遠くの席にいて、この店を純粋に「ご近所喫茶」として使っているだろう二人連れ以外、つまり、JAZZ喫茶だと思って入ってきているオジさんたちには、往年の「村人」っぽい感じを感じました。会計をするとき、頭のてっぺんから足先までを「検査」された視線を感じたました。

ネット上には「住宅街の中にある」とありましたが、それも誤解でした。あれはダウンタウンの店と工場と住居の混在地域。気のおけない下町です。

そんな街にある店を、あんなに店主が「解放」して、それでも常連さんは「村」化してしまう…
不思議だなぁと思いました。

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