これから

例えば、2016年の本屋大賞を受賞された宮下奈都さんの受賞作「羊と鋼の森」は初版6500部だったのに対し、現在は50万部を超えるベスセラー。言わずもがなの「生誕300年記念 若冲展」(東京都美術館)は入館までに5時間待ちの長蛇だといいます。世界遺産登録な国立西洋美術館(上野)も、そうしたことが報道された途端、展示が変わったわけでもないのに入館者はうなぎのぼりだそうです。

こうしたことを「付和雷同」的な動きとして捉えるより「ひとつの胎動」のようなの、そう捉えた方がいいんじゃないか。最近の僕はそんなふうに考えています。

多くの人は高度成長期以降にようやく生活を電化して、まぁまぁな住宅も確保して、やうやく「文化的なもの」に興味を示すことができるようになった…まだ自分の審美眼には自信がないので、マスコミに教えてもらわなければならないが、直接、観てみよう、実際に書籍を購入してみようという意欲は高まってきた…

ああ始まりなのかなと思っているというわけです。

でも、この「ゆとり」が、高度成長期の恩恵に浴してきた世代で途絶えてしまうのではないかと心配もしています。
ただ、ハイ・カルチャーな芸術がなければ文化的な豊かさが消滅してしまうというわけではありません。街場にロウ・カルチャーな豊かさを醸し出せれば、庶民はその中で豊かに生きていくことはできると思います。

街場の文化がビジネスに席巻されてしまわないことでしょう。
それ以前に、いかに「個人」のパフォーマンスが街を潤すかだと思います。cafeやBarをステージにする人。古本屋をステージにする人。リユーズなファッションでパフォーマンスする人。ストリートで音楽を奏でる人…彼らと、彼らを推す人のちょっとしたガンバリだな。

これから吹くインフレの風をうまく切り抜けられれば、たぶん海路の日和もあるはずです。

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