「江戸」の社会制度

小泉龍人さんの著作「都市の起源を西アジアに探る」を読んでいると、人間はずいぶん昔から「不労所得を愛で酒池肉林を貪る」を目指していたんだなと思います。そして、都市は、そういう「夢」を具現化したステージとしてスタートする…まじめな労働より快楽な場所。不労が愛でられるんだから階層化も進み「搾取する力」がある人こそが実力者であり、王様。悲しい場所です。

僕が名乗る「townie(タウニー)」とは、まだ教会が国を持っていた頃、神学部を中心にしていた大学が中核の「大学都市」において、教授や大学生のためにパンを焼く人とか「学外の人」である市井の都市民(市民権を持たない市民)を指した言葉です。マルクスさんが憂いた「搾取される労働者階級」はなにも産業革命後に始まったことではないということです。

都市は「不労所得を愛で酒池肉林を貪る」の舞台だし、階層化が都市のスタンダードなのです。

でも、あのポンペイの市長さんが奴隷階級の出身だったように「搾取される労働者階級」からも力をつける人は現れ、特に大航海時代〜産業革命とビジネスに乗って彼らはかなりの力をつけた…もちろん、たいていの彼らは「不労所得を愛で酒池肉林を貪る」閥に吸収されてセレブとなっていくのですが、なかには変わり者がいて「townie(タウニー)」を謳うように「新しい階級」を形成するようになる者たちがいた。
例えば、19世紀末、イングランドのエベネザー・ハワードによって打ち出された「田園都市」構想は、都市に育った「搾取される民」の後裔が「不労所得を愛で酒池肉林を貪る」の舞台である都市を越えようと農村と都市との縁結びを構想したものなのではないかと思っています。

「田園都市」構想から、まだ百年と少し。メソポタミア文明から歴史を重ねてきた「都市」の歴史に比較すれば、ほんのワン・シーンに過ぎません。

まだ始まったばかりです。でも「セレブ礼賛」から「ロウ・カルチャー」を愛でるムーヴメントに変化してきているから「不労所得を愛で酒池肉林を貪る」「階層化」を育ててきた欧米でも「KAWAII」は「市民権」を得てきている…

中世以降、特に江戸時代以降、すでにロウ・カルチャーの全盛期を迎えていた日本は、まさに「先達」。
慣れぬ英語を学ぶより、まず僕らの足元をよく見てみましょう。宝の山はそこにあります。

そして「江戸」の社会制度を見つめ直してみること。もしかしたら、何事も欧米化から始まった明治以降、僕らはとんでもない遠回りをしてしまったのかもしれません。

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