粛々と執り行われるセレモニーとイベント的な演出と、僕らは明確な線引きができているのかなと思うことがあります。もちろん、人々を励ますのなら「イベント的」も有効なんだと思いますが、犠牲者を悼む気持ちにイベントは不似合いでしょう。本来ならセレモニーを行うべきところをイベント的に演出してしまったら、それが無意識の行為だとしても無邪気に過ぎるような気もします。
追悼の気持ちをあらわしたいのに、その気持ちを街に賑わいをもたらすような演出と混同してしまうことは切ないことです。笑顔で談笑しながら「震災の日」を伝える横断幕を掲げるスタッフさんたちの、その笑顔に悲しくなってしまいます。