高度経済成長期からバブル経済な時期にかけては、全国民が群がっても採りきれないほどの果実が、この国にもなっていたのでしょう。そういう時代には、理屈になっていなくても押しが強くて、自信家の人が、実際にリーダーとして重宝されたのでしょう。首をすくめて群衆に紛れていることがスマートだと思っている人にも充分とはいえないまでも、それなりの「分け前」を回すことができたんだと思います。
でも、今は人数分の果実はないし、ホントウは「すでに人数分の果実はない時代」に突入していたのに借金してまで高度成長期な生活を維持してきた時代のツケも回ってきています。
(どう懐かしがっても昭和30年代は50年以上も昔の話です)
これからは、ホラふきリーダーではなく、いかに調整力があるかがリーダーの条件になっていくのでしょう。5人のメンバーに5人分のパンがない状況をどう切り抜けるか…おやつのお菓子じゃなくて、三度のゴハンの話です。
少なくとも、勢いじゃ無理でしょう。理屈も情も持ち合わせた類いまれな人物しか、それを可能にすることはできないでしょう。つまり「まれな話し」。そういうリーダーは登場しないと考えた方がリアルです。
もちろん、安倍さんは、そうした「これから」のリーダーのイメージとはかけ離れています。
それでも安倍さんが首相でいられるのは、高度経済成長期からバブル経済な時期をリアルに経験してきた世代で、まだ夢から覚めていない人がそれなりの員数、存命だからなんでしょう。
時代に逆の力をかけているわけですから、壊れ方はハデになるはずです。
オリンピックが終わってインフレだけが残り、団塊の世代が後期高齢者入りし、不動産価格は大幅下落し、中国は低成長時代へ。そして、オリンピックピック・バブルえ担ぎ出された外国人労働者は大挙して職を失い、AIとロボットは人の職場を奪っていく…
覚悟を決めるだけじゃなく、具体的な準備をすることが最も肝要なことだと思います。