「再評価」という言葉があります。辞書で引くと、あっさり「 評価しなおすこと」とあります。
最近、21世紀は「再評価すること」から始まるのかなと思っています。この国の江戸時代に実現できていた社会像にも再評価すべきことはたくさんありますし、僕らが未熟で幼くて、それ故に「捨てるべきではなかったのに捨ててしまったこと」「止めるべきではなかったのに止めてしまったこと」もたくさんあります。評価できなかったのです。
20世紀をやってみて、確かに科学としては進歩だったかもしれないが、その進歩は決して人間を幸福にしないものもたくさんあることも明らかになってきました。経済や社会システムについても同様のことがいえます。
その先に行こうと思えば行けるが、あえて行かない。未知を開拓することに血道をあげるより、もう一度、足下を見つめ直す…
そういう進歩の仕方が、本当のポスト・モダンなのかもしれません。
あの「風の谷のナウシカ」の舞台になった「風の谷」。あの小さな王国は、先端的な科学技術を持つ一方で、みな中世さながらのライフスタイルに生きています。
たぶん、未来はああなるんだと思います。
だってフィジカルに平均寿命が延びても、それで人間、幸せになれるわけではないでしょう。そういうことがようやく解ってきましたからね。