山川草木

深川、本所あたりは空襲で焼け野原になっており、昭和22年でも建物らしいものはまばらである。しかし、その中で清澄庭園、安田庭園、向島百花園、あるいは散財する寺社の緑地だけは緑が残っている。木々も戦火で焼けたであろうが、まるで宮崎駿のアニメ『天空の城 ラピュタ』のように、どんな戦争の後でも、都市は壊滅しても、すぐに草木は生えてくるということに感動し、山川草木を神と信じた日本人の精神的伝承をしみじみ感じることができる。

これは、三浦展さんの著作「新東京風景論 箱化する都市、衰退する街」からの引用です。当時の占領軍が敗戦後の東京を撮影した航空写真を掲示しながら、こうおっしゃっています。

そうだな。植物は未来だし、希望です。

ヨコハマを塗りつぶすように散歩するようになって5年ほど。イメージの中では緑が多いはずの郊外の住宅地には緑が乏しく、それどころか、たぶん農薬のせいなんでしょう。農業専用地区でさえ、昆虫も鳥も種類に乏しく、都心の埋め地でみかけるような一種か二種のズ太い連中にしか出会わない。ヨコハマも長くはないなと思うようになったのはこのことにも拠る。そう思っています。

でも「都市は壊滅しても、すぐに草木は生えてくる」これもまた理です。
たんなる「想い」ではなく、現実として、土地=ヨコハマはそう簡単に命を失うことはない…それは事実でしょう。

未来はバラ色ではありせんが、そんなに暗くもない。まずは、20世紀的な幸福を捨てることから始めてみましょうか。

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