欧米、特にヨーロッパでは、「中流階級」って「上流階級」とも「下流な人々」とも異なる「生活文化や生活習慣」を持つ人々のことを指すんだといいます。たんに経済的な序列の「真ん中」あたりを指すというものでもなく、板についた「中流」たる「生活文化や生活習慣」を持つこと。
一方、わが国の「一億総中流」の「中流」は「世間並みかどうか」であるし、その基準もあいまいです。
ああ、ぜんぜん違うなと思います。
たぶん、本格的な「中流階級」って育っていないんでしょう。日本の「中流」は行政や会社に支えられての物種って感じがして「自立」的でもありませんし。
ただ…
江戸時代も後期になると(200年の平和に支えられて)欧米のそれとは異質だけれど日本なりの「中流階級」が育ちつつあったんじゃないかなと。そして、その息吹はね、途絶えてしまったんじゃなくて、この国に地下水脈のように流れている…僕はそういう希望を持っています。
「経済的な序列の真ん中あたり」は下流に呑み込まれて二極化なのかもしれませんが「生活文化や生活習慣」のことであれば、また別の話しですからね。
僕らが新中間層を卒業して、その向こうに見えるもの…僕は楽しみでもあるな。