自営業とはいえ、長期に安定した「たった一つの収入源」で食っていくというのなら、ほとんどそれは給与所得者です。
とくに「ひとりで」という形ともなると、給与の支払いに追われることもありませんし、概ね言って出金管理だけで済む状態でしょう。
実際、かなり長い間、ある機械メーカーのカタログ(紙のカタログ;1年に1回改訂がある)の受注だけで暮らしていたグラフィック・デザイナーさんが、リーマンショックのときの変化に対応できず、あっさり潰れてしまったというのを目の当たりにしました。
機械についての知識も豊富で編集的な力量もそれなりだったことが彼の強みだったんですが、20年近くも、その会社のみ、支払いもきっちり。故に銀行の借り入れも楽という状態が続いていたことが仇になってしまったようでした。
一社じゃまずいからと少し幅を広げるとともに、「紙」の時代が終わることを念頭に準備も始めていたんですが、間に合いませんでした。
とにかく自営の安定のさせ方は、給与所得者のそれとは大きく異なります。
でも、そういうことを詳しく解説した「本」ってほとんどないんですよね。
たぶん、「本」を書くような人はフリーランスでも給与所得者の経験がなく、その違いがあまり意識がないんでしょう。マネージャーさんがいれば尚のことフリーランスみたいな資金繰りに苦労することはないですからね。
どうにかならんかなーと思うんですが、さすがに数値にも言葉にも置き換えが難しこと。今は、いい解決策が浮かびません。
もう少し、考えてみます。