仮に…仮にですよ。世界中がクリスマスだとしても、それは人間の社会の中だけでのことです。
世界中の海や山、砂漠にも夜になれば星が瞬き、朝になれば朝日が輝くだけ。たぶん、僕の部屋にも生きているカビの胞子や土壌菌の営みにも、クリスマスは関係ありません。
つまり、クリスマス・ムードも、クリスマスを祝賀するムードも、そして、その反対側にある寂しさも、この地球上のごくごく一部にある出来事だということです。
そんなことより冬の寒さを感じましょう。そして、この冬に感謝しましょう。
もちろん、感謝といっても乱痴気騒ぎをする必要などありません。心のどこかで、ちょっと「ありがとう」とつぶやけばいいだけです。
北国の方には恨めしい冬かもしれませんが、それが地球の息遣いです。
寒空の下、自分の身体の芯からのみ暖かさを感じている自分に気がついて
ああ、寄る辺は自分なんだなと思うことがあります。
寒さに弱く、その寒さの中でも生き残ってきた命の面白さを思います。
冬に感謝したいのはそういうところでしょうか。