僕らは自然を乗り越えられるとか、制御できるとか、そんなふうに信じ込んでいた時代があったことを、まだ決定的には反省しきっていないし、だから、その時代を止めることもできていません。
そして、僕らはまだ高層ビルを建て、巨大なスタジアムを造ります。
髪に塩ビのような薬剤を流し込んで、髪が死ねばウィッグをつける…僕らはずっと誰かがビジネスのためにつくったストーリーのなかを歩いて、今も自分自身の身体(自然の生体としての自分)を傷つけています。
僕らの脳内に描いたイメージに具体的なかたちをもたせる…
それを「Dreams come true」として喜んでしまってよかったのかどうか。
21世紀に入って15年目があと10日余で終わります。