第一次世界大戦も、テロから始まるんですよね。
確かに、ひとりのテロリストがオーストリア=ハンガリー帝国の後継者を暗殺したわけですが、このことが、あれだけの国々が交戦国となり、果ては遠く離れた極東の大日本帝国までが参戦し、900万人以上の戦死者を出す世界大戦にならなければならなかったのかは、本に書いてあるような理屈ではさっぱりわかりません。
むしろテロリストのことは「大義名分的な理由だった」「どさくさに紛れて」と仮説したほうがスジが通るように思います。
フランス共和国、大英帝国、ロシア帝国、イタリア王国、アメリカ合州国、中華民国、そして大日本帝国などなど、それぞれの為政者はそれぞれに行き詰っていて「戦争」という博打に乗ってみたくなっていた…。それで理由を探してたんじゃないですかね。ドイツ帝国はロシア帝国を叩き潰すためにレーニンのスポンサーになっていたっていうんですから「オーストリア=ハンガリー帝国の後継者を暗殺したテロリスト」のことは、どういう位置付けに置かれていたんだか、推して知るべしな気もします。
もちろん、これは第一次世界大戦のときの話しではありますが。