砂上の楼閣

ある再開発地に立派な超高層マンションが建っています。世帯数は400だったかな。
そして、その傍に、再開発地の線引きからはみ出た「昔ながらの街」が1ブロック分だけ残っていて、そこに、1960年代から「ある」という児童館があります。児童館とはいっても、貸し室の方はフラダンスやら茶道やら大人たちの教室にも利用されており、再開発が始まる前から、この地に暮らす人々のコミュニティ・チャンネルになっている施設です。

この地を東日本大震災が襲いました。もちろん免震バッチリの超高層マンションは無傷でしたが、揺れたんでしょう。それに、ここはベイエリアですから、石油タンクが燃える煙なども目に入ったんでしょう。それまでは児童会館と無縁だった超高層マンションの住民が毛布をかぶって何人か逃げ込んできたんだそうです。
児童会館ではスタッフ(近隣の住民=ボランティア)の方が、あたたかくお茶を出してくださり、逃げ込んできた人の話を熱心に聞いてくれたそうです。多くの方は「二人暮らし」でご主人は出張中だったり、一人暮らしの方もいらしたそうです。そして、それ以来、児童会館のスタッフさんと超高層マンションの交流が始まり、教室に通う人も出てきたようです。

彼女たちは、なぜ自分のマンションのフロント、コンセルジュを素通りしたのでしょう。
ここに、たぶん通常のマンションが抱える、実はかなり深刻な「病理」が透けて見えるようにも思います。

いずれにせよ、大都市は思った以上に砂上の楼閣です。

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