若いみなさんはワープロといって即座にイメージできるもんなんでしょうか。
ワード・プロセッサー=略してワープロ。マイクロソフトの「Word」しか使えないパソコンといったらいいんでしょうか。それでも画期的な「技術革新」で、作家さんをはじめプロフェッショナルな書き手たちをして「原稿用紙に直筆」という時代を終わらせました。
僕が最初にワープロを手に入れたとき、それはまるまる机一台の大きさがありました。
あれから30年以上の時間が経過して、今は散歩の途中で仕事ができます。
ときどきメールを開き、書類や資料は全部クラウドに上げてありますから、かなりのレベルまで、その散歩の途中に回答ができます。PDFでつくった長文の資料を送ることもできます。
打ち合わせが必要な場合でも、お互いのオフィスを訪ねることもなく、場合によってはスカイプで終わりです。
まさか、ウルトラ警備隊が装備していた腕時計型のテレビ電話が現実のものになるとは思ってもいませんでした。
そして、会議室に閉じこもっていなければならなかった時間、部屋で資料づくりに没頭しなければならなかった時間で「街の日常」を見聞する時間にあてます。街のリアルに触れている機会がたくさんあるから机上の理論に「街場のリアル」からアジャストを加えることができます。散歩が有酸素運動だからか、アイディアもよく浮かびます。
僕は茂木健一郎さんほどの「先端」じゃないはずなんですが、すっかり様変わりです。そして以前より働く時間は短くなり、精度は上がっている…
先端を行くぞ、「これからの働き方はこれだ」なんて思ったことはないんです。
ホントに気がつけばこうだったんです。