引用

なんでみんな人に託す?

森まゆみさんと中島岳志さんが、戦前な昭和に至る歴史を語りながら東京を散歩するという「帝都の事件を歩く ー藤村操から2・26まで」(亜紀書房 2012年9月)に以下のような会話が記されています。

森  東日本大震災後、後藤新平待望論のようなものがあります。もう一度、ああいう人が出てこないかというような。昔から、混乱すると強いリーダーを求めると言われますが。

中島 そういった待望論の最も先鋭化した形が、現在では大阪の橋下人気なのでしょう。

森  なんでみんな人に託すんでしょう。それがよくわからない。あてにならない民主党なんかに頼らず、自分たちで何か行動しなければダメじゃないと思うんですけど。いっぽう原発デモでは若い人が相当、貧困や失業の鬱屈を東電や政府にぶつけているような気がします。

teito_no_jiken2012年の段階で、こうもズバッとおっしゃられているんでびっくりしましたが(他で、こんなに「ズバッと」なのを見たことないような気がして)「なんでみんな人に託すんでしょう。」は僕の不思議でもあります。何度も裏切られてきているのに、また「託す」…

あとがきでも、森さんはこう書いておられます。

他力本願な英雄待望論も散見するが、もっと悪い方向へ向かいそうだ。鬱屈のはけ口のように、テロや暴力沙汰が起きることは望まない。スピリチュアルやカルトに逃避することも危険ではなかろうか。結局、国がどのように揺れようとも、情報を集めて解析し、自分の頭で行動し、たやすくはめげない仲間たちの輪をつくることが大事だと思う。誰でも参加でき、誰も排除されないような場所をつくれば社会は暴発しない。

全く同感です。

僕などには「たやすくはめげない仲間たちの輪をつくること」の具体像は掴めませんが、考えつつ、行動に移しつつもあります(まずは「仲間」ありき…ではありませんが)。とにかく「安心」は誰かがくれるものではない。自分で「安心する」もんだとは思っています。

帝都の事件を歩く ー藤村操から2・26まで  
森まゆみ・中島岳志 著(路上対談)/亜紀書房 2012年 刊

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Google フォト

Google アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

%s と連携中