引用

TOMORROW 明日

1988年に公開された黒木和雄監督の映画「TOMORROW 明日」は、長崎に原爆が投下される前日から当日の朝までの庶民の日常を描いた作品です(原作は、井上光晴さんの小説「明日・1945年8月8日・長崎」。市川森一さんの脚本でテレビ・ドラマにもなっています=日本テレビ系)。

1945年8月8日の長崎。ある徴用工員の男性と看護士の女性が夫婦になり、花嫁の姉は、その夜、男の子を産んだ。でも、そんな日常を壮大な悲劇にしてしまうのが、あのときの長崎なのでしょう。この映画には、翌日の午前11時20分、原子爆弾が投下された後の、陰惨な場面も、悲惨な場面も、一切、登場しません。戦時下にあっても、精一杯生きようとしている普通の人々の姿が描かれている…

7月25日(2013年)にもご紹介したとおり(横浜が原爆の投下目標の一つになっていたということ)、それは紙一重でヨコハマに起こった出来事だったかもしれません。そうしたら、今のいま、こうやって、奥さんとふたり何の憂いもなく暮らしていれたかどうか、そもそも、うちのオフクロが生きていたのかどうか

日常のなんと有り難いことか。なんと危ういことか。

あの日の長崎だって蝉時雨は今が盛りだったでしょう。晴天の夏だったのだと思います。市井の人々は、空襲への警戒心はあっても、まさか、その爆弾が原子爆弾だったとは思ってもみなかったことでしょう。

明日とは、そういうものなのかもしれません。

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