色眼鏡

少なくとも「群れ」をつくって生活している動物や魚類、鳥類、あるいは昆虫など。彼らに、言語的な会話がないわけないと思っていたら、先月放送された「地球ドラマチック」(2015円5月11日放送)で、高性能な振動マイクが、ある種の高周波で(会話的)コミュニケーションをとっているハキリアリの声をとらえたといっていました。

ハキリアリは、摘んできた葉を苗床に巣の中で菌を育てます。菌はアリタケと呼ばれ、ハキリアリはアリタケの胞子から栄養分をもらっています(アリタケは他の菌などの外敵からハキリアリに守ってもらっているという相互共生が成り立っています)。また、彼らはアブラムシも巣の中に飼っている。アブラムシは植物の汁を吸って、糖分が含まれている汁を分泌する。これがハキリアリにとって餌になる…つまり彼らは牧場も経営しているというわけです。そしてアリタケが餌にし終わった葉っぱのカスなどは、整備されたゴミ捨て場(ゴミといっても有機肥料みたいなものです)に捨てられる…

整った社会システム。だからこそ、僕は、彼らは言語を持っているのではと思っていました。

ハキリアリの働きアリは「大型のもの、中型のもの、小型のもの」に分かれており、大型のものは巣の防衛。中型のものは葉を切って巣まで運搬し、小型のものは、主に巣のキノコ農園にいて葉を小さくかじりとり、特殊な分泌物をまぜてペースト状にして畑をつくります。
女王アリはいますが、実際は「統治」などせず、ひたすら卵を産んでる…この社会は、どのアリも、誰に命じられるわけでもなく、ひたすら運命に任せて「公」の中に自分を置き、生きて、遺伝子を次世代に継いで死んでいきます。

この「統治者がいない部分」「粛々としている部分」は、たぶん人類以上でしょう。彼らが僕らより下等だなんて、とっても失礼なことなんだと思います。

僕が子どもの頃は、自分たちに近いということで霊長類だけに社会らしきものがあるのではと考えられていた節がありますが、近年の研究では、クジラたちや象たち、紹介してきたハキリアリなどの昆虫たちにも「立派に制御されている社会」があることがわかってきています。

いずれにせよ。人類だけを特筆的に「優れている」と考えることだけは間違いです。
それこそ、フィクション…フィクションの始まりですね。

エコロジーに暮らしているハキリアリの方が、僕らより、よっぽど優秀なのかもしれません。
とにかく、何事も色眼鏡で見ないことだと思います。

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