マニュアル・レーバー+賢い消費者

たぶんね。今、ドトール・コーヒーのカウンターの中でサンドイッチをつくっている人は、確かにサンドイッチをつくっていると思っているのでしょう。マシーンのスイッチを押すことも「珈琲を淹れている」と思っているのかもしれません。
一方、彼は、それぞれの商店街にお蕎麦屋さんや中華屋さんがあって、朝早くから仕込みをしているいる姿があったことを知りません。たぶん、ずらりと似たような住宅が立ち並ぶソリッドな街と、その街から駅に向かう道すがらにコンビニやハンバーガーチェンの店など「お金を使う場所」だけを見て育ってきたのかもしれません。彼が受けてきた学校教育だって、どこがどう生産活動に結びついていたのかは定かではなく、テレビや雑誌、あるいはネットから得られる情報もやはり「買う」にまつわることだらけ。彼はナイフで鉛筆を削ることもできません。鉛筆を削りたいなら鉛筆削りを買うのです。

僕が子どもの頃には、食べるものだけでなく、様々なジャンルの職人さんたちがいて「ものづくり」の現場に遭遇しながら、学校に行き、友だちの家に遊びに行き、つまり、生活圏に「つくる」が息づいていました。

「ものづくり」する現場と隔離されて育つ子どもたち。「買う」ことばかりに賢くなる子だもたち。

このぶんでいけば、消費者だらけで生産者がいなくなってしまいそうです。

幸い、少数の若い人々は、自主的に「ものづくりの現場」に飛び込んで行ってくれています。でも、積極的にそうした行動に出てくれる若者は少数。大半は「マニュアル・レーバー+賢い消費者」です。

嫌な予感がします。

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Google フォト

Google アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

%s と連携中