よく聞いてみると、ヒトラーの演説って「ドイツは強いんだ」くらいのことしか言ってなくて、たいていは内容なんて無いも同然。でも、あの演説に、あの頃のドイツ国民は酔わされたわけです。
演説は「歌」と同じ。声や節回しで聴衆を酔わせ、誘導してしまう力がある才能を持った人がいる。田中角栄氏だって、小泉純一郎氏だって、フレディ・マーキュリーのように有権者を引っ張ってきたのでしょう。
(演歌のもともとは演説歌。あの自由民権運動のときの街頭演説にルーツがあるっていいますからね)
だから、You Tubeなどで演説の全体が編集なしで見る(聞く)ことができるようになって良かったと思います。現場でいたら、声や節回しに酔わされてしまうところをかなり冷静に聞けますからね。たぶんシンポジウムやパネル・ディスカッションも同様でしょう。
内容なんて無くても、声や節回しだけで、その人について行っちゃうのは嫌ですからね。