マイホーム

郊外の住宅地を散歩していると、戦後日本人の飽くなき「一戸建て」志向を思います。

頂上に尾根道をいただく丘陵。その丘陵を頂点とする崖を削って狭量な土地を造り、建物の2階部分、3階部分に玄関を設けて尾根道に橋掛りのようなものをつくって、やっと人が出入りできるようになっている…そういう住居にしばしば出会います。
下から見上げると潜望鏡のような風情ですし、酔って帰ってきたら自宅玄関前から10mくらいを転落できそうです。恐縮ながら、それでもマイホームがほしいのかと思ってしまいます。

ぞんざいな造成の崖直下に木造住宅が並んでいたり、崖からはみ出した宅地をコンクリートの柱で付け焼き刃的な支えただけの住宅もたくさんあります。
都心に行けば、マンションを購入したほうが住空間にゆとりがあったろうという、建坪の狭い、まったく陽の当たらなそうな新築住宅も珍しくはありません。

いわゆる「空き家対策特別措置法」がきょうから全面施行ですが、今年(2015年)になって国交省が発表した2014年度の新設住宅着工戸数は、消88万470戸。東京都でさえ空き家率は10%以上なのに、です。

たぶん住居については、OPEN HOUSEのCMの逆の方向を向いていかないと、とんでもないことになります。
郊外の住宅地の「都心への移転」だって、今のうちに手を打っておかないと、あらゆる生活利便や福祉が提供できなくなるはずです。

誰だって、楽しくもない、しかも憎まれ役なんて引き受けたくはないでしょうが、誰かが火中の栗を拾わないと10年もすれば「空襲で焦土と化した東京」みたいになっているでしょう。もちろん、東京だけではありません、地方都市はもっと運営がたいへんになっているはずです。

僕は僕の立場でそうしたいと思っていますが、街場だけでは解決できないことがたくさんあります。

「誰か栗拾ってくれないかな」テレビのニュースワイドを見ながらそんなことを考えています。

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