ステキな街

神奈川県庁の本庁舎の塔をキング。横浜税関の塔をクィーン。横浜市開港記念会館の塔をジャックとして、これで「横浜三塔」というんだそうです。長年市民に親しまれている愛称だそうですが、僕が子どもの頃には、こういう言い回しは聞いたことがありませんでした。もちろん、ひいばあちゃんからも、オフクロからもそういう話しを聞いたことはありません。

ただ、この三つの塔が港の方を向いているのは事実です。三塔は、入り船に対して正面。ヨコハマ市民にはお尻を向けて立てられているわけです。

なんとなく、この街の構造を暗喩しているような気がします。

もともとの先住民をどけて開港地をつくり、そこに東京からの出店が押し寄せ、一方で貧乏人たちが開港地の金に群がる。なんだかアメリカン・ドリームな街です。
最初は工芸品を商う貿易、そして生糸。関東大震災で壊滅的な打撃を受けた後は重工業。第二次大戦後はアメリカ向けのスカーフを輸出した時代もあり、1970年代の後半からはベッドタウンに集積させた人口の消費力と、公費に群がる田中派的な土建の街。開港から150年とはいうものの、主幹産業が30年ほどで入れ替わってしまうので、二代めが継ぐ頃にはその家も斜陽。もとより東京からの出店はとっとと引き上げてゆきます。

賽の河原のような街でもあります。誰も根付かない。

そして、いつも「外面(そとずら)」だけはいいんだ。根岸線石川町駅を挟んで、元町側だけでヨコハマを語る。語りたがる。

この街はステキな街だと思います。ホントにそう思う。

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

w

%s と連携中