引用

江戸は夢か

この数日,仕事の関係で、古い資料を引っ掻きまわしています。

子どもの頃からそうでしたが、僕は、こういう時どうも脱線気味で、全く必要のない資料を「面白い」と読み始めてしまって、しばしば時間をつぶしてしまっています。

「江戸は,特に後期になると、かなり近代社会の実質を持っていたといえると思う。だとすれば、明治国家は近代市民社会ができている上に国家をつくったということになるので成功する条件に恵まれていた事になる。これは結論を先取りすることになるが、今の日本で起きている事は,近代社会の遺産、つまり江戸の重要な遺産をほとんど全部食いつぶしてしまったことに拠るものではないかと思う。」

これは、今から20年ほども前。当時の大蔵省・財政金融研究所に設置されていた「21世紀の経済・社会システムを考える研究会」の、ある日の会議録に、水谷三公東京都立大学教授(当時)の発言として記録されているものです。

お国の研究会ですから,さすがに止ん事無い感じの言い回しですが、ようするに

「江戸時代の日本は実は最先端の先進国家だったんだよ。そして、僕らは知らず知らずのうちに『すでに江戸時代に確立されていた社会システム』の恩恵を受けて豊かに暮らしている。でも、そういうことに無自覚だから、江戸時代の遺産をメンテナンスもせず、食いつぶすような感じで生きている。そしてもうそろそろ、その遺産を食いつぶそうとしている」

ということをおっしゃっている…

ショックだったな。

江戸時代といえば、お百姓さんは食うや食わずで,悪代官がのさばってて,それで明治維新になって、文明開化の後、今日がある…そう思っていましたからね。

 

水谷三公著「江戸は夢か」 

筑摩ライブラリー版、ちくま学芸文庫版ともに廃刊のようですが、アマゾンの「出品者から」では、比較的廉価に手にいれることができるようです。

筑摩ライブラリー版の帯には「失われた極楽社会 江戸世界とは?」とあります。

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