コピーな時代の終わり

街場の中小企業…特にサービス・商業系。彼らにとってビジネス・モデルなどの「情報」部分については、ready madeのものを買ってくるか、盗んでくるか(笑)、いずれにせよ「自分でつくるもの」ではなかったし、それがスマートな経営だと見なされてきたんだと思います。例えば、酒屋さんがコンビニのフランチャイズ・チェーンに加盟するなんていうのもこの一種で、酒屋さんはスタッフの編成に全力投球する…それが工業生産時代の、街場の中小零細企業のクレバーさだったんだと思うんです。

情報はコピーする。学校でも教わったのはそういうノウハウでしたしね。僕らが若い頃は乗り遅れまいと流行をコピーするのが文化でしたし、見本があれば、それに「寸分違わず」の方が偉かったわけです。

一方の要であるビジネス・モデルなどの情報に関してはオリジナルのコピーで済ませ、生産現場の「スタッフ」を編成することこそに実力を発揮し、そこでリーダーシップを発揮できる方が偉い…まさに工業生産の時代だったからだと思います。

そして、今もこの方程式から抜け出せないのが街場の現状です。ずいぶん若い人が起業するレストランやcafeにも「雑誌から抜け出たような」コピーなお店が少なくありません。

僕らは 一方で、ドーンと量産されているからこそ安価だというものを愛でています。でも、だからといって「コピーなお店」の介在を歓迎してはいません。むしろ、安価を求めるからこそ、オリジナルの情報をつくり出せるメーカーの「産直」を要求していて、UNIQLOみたいに、自分で情報つくって自分で大規模に汎用できるならところをチョイスする…

そういうわけですから、個人が起業したcafeでも「雑誌から抜け出たようなcafe」なら、個人な分、珈琲の値段が高いだけで、だったら「スタバに行くわ」ということになってしまうわけです。新しく起業された方を含めて、コピーの精度と流行情報の先端性で勝負しようとする限り、そう長く自営あるいは中小な会社を続けていくことは難しくなると思います。大企業のやることだから、細部が荒いっていうことも今はありませんからね。

でも、凡夫は「ひな形を汎用する」という時代が長かったですからね。急に「上手にコピーする能力」はいらないっていわれても戸惑うばかりです。しかも工業生産時代が終わりつつあることに関係なく「コピーすべきひな形」として商品やサービスを売りつけようとする酷い人もいますしね。工業生産時代にどっぷり浸かって生きてきた世代には辛いばかりです。

とにかく、学校では「コピーするノウハウ」しか教えてもらえませんでしたからね(たぶん、多くの学校では今もそうでしょう)。多くの就業者は巨大なシステムの中に吸収されていっちゃうしかないでしょう。その現場が国際的な「給料廉価化」競争に晒されていると判っていても、コピー力しかないとすると、そこに行くしかなくなると思うんです。「コピー力」だけじゃ農業や漁業の現場で働くこともできませんからね。

若い人には、あっさりと次の時代の形を見つけ出し、実戦されている方も少なくないんですが(つまり、すぐ側に、かなりリアルなヒントがあるっていうことなんですが…)、僕らの世代には辛い時代が続きます。

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