あらかじめ空箱を

渋谷のヒカリエのあとの「渋谷駅南街区プロジェクト」でしたっけ。「地下5階から地上33階まで高さ180mの高層複合施設が2017年度に開業予定」っていうやつ。それに来年(2014年)オープンの大坂の「あべのハルカス」…例えは悪いですが、僕には、真珠湾攻撃後に大和や武蔵を就役させるようなもんなんじゃないとかと思えるんです。4〜5年後からさらにそれ以降に竣工予定の再開発建物などは、あらかじめ「空ビル」つくってるようなものなんじゃないかと思うし…何しろ、少子高齢化のこの国はどんどんマーケットが縮んでるんだし、仮に外国からの労働者の人たちが増えても、彼らが必要としているのはファスト風土みたいなロードサイド・ショッピングモールでしょう。

開発する方は「建物つくって売っちゃうかたち」をつくればいいから、その後、建物の所有者としてリスクを背負い続ける必要もなく、つまりは「その後のこと」についても関係ねぇーやという立場なんでしょうが、テナントさんや街場は「建物つくって売っちゃうかたち」をつくった人たちのためにずっとお金を支払い続けるわけですからね。このご時世にやっぱり大きな負担でしょうし、破綻すれば周辺地域には大問題です。

たぶん品川あたりで始まる大きな大きな再開発は「お金でお金を儲ける」みたいな企業の集積ですから、百貨店やショッピングモールみたいには実体経済の状況に左右されないんでしょうが、それでもそれなりに競争があって(例えばシンガポールとの戦いとか)、建物の「質」とかではなく、お金持ちを優遇する法律があるとかないとか、そういうこととも関わって、あれはあれで難しい勝負をしてそうです。そして、そういった場面で少しでも旗色が悪くなれば「品川」以外の再開発地からオフィスを抜いてくる(六本木ヒルズがなかなか埋まらなかったときに虎ノ門からオフィス抜いたっていいますもんね。)。品川以外首都圏丸坊主の可能性もあるというわけです。

オリンピック招致が成功すれば、少子高齢化の国情が嘘のように再開発は活性化していくのでしょう。でも、この国は少子高齢化が「実像」、大きなビルは要らないはずなのです。オフィスに働く人だって、コンピュータと通信手段の発達でどんどん少数化、会議の必要だってなくなりつつあるわけです。そういうわけですから、数年たったら、あのときの空襲が都市を焦土に変えたように、日本中の都市に大きな空箱が並んでいるようになるのかもしれません。

これからの7〜8年、地に脚をつけて 、「戦後」をイメージし、その時代に即した生き方を模索しておいた方がよさそうです。

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