江戸時代のデザイナーたち

f0006046_1385983江戸時代のデザイナーたちは「写生」を基本としたわけです。
だから自分がクリエーター(創造主)だなんて思わなかったでしょう。そこに桐の花が咲いていれば、その桐の花を両手で丁寧に包み込むように意匠化していく…そこに主観的な解釈を際立たせ、我アーティストなりと勝ち誇ったように受け手に作品を叩き付けるようなこともないし…つまり素直なわけです。

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なぜ、こういうことができなくなっちゃったんでしょうね。もちろん、伝統としてこうしたことを技能として受け継いでいる方はいらっしゃるし、若いアーティストやデザイナーの方もいらっしゃいます。でも、大多数のデザイナーやアーティストはそうではないし、その道の学校でも「自己主張」を妨げることはあまりしないでしょう。

僕は、こうした違いは、たんにデザイン作法の違いというより、明治以降の「私」についての考え方と江戸時代の「私」についての考え方の違いに拠るんじゃないかと思っています。人間中心主義か、人間も自然の一部だと考えるか…

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「Creatorっ」て、そもそも「神様」って意味ですもんね。すごい自己主張です。たぶん、江戸時代の人なら、そういうことを恥ずかしがっちゃうんでしょう。
f0006046_1463256過度な自己主張が減れば衝突も減るでしょうし、もう少し調和のとれた世の中もつくれるはずです。誰がどう見ても、自然は多様性に富んでいます。それが自然です。たった一人の考え方で世界を染上げるわけにはいかないもの。江戸時代のデザイナーは、そういうことをよく知っていたんだろうと思います。ここに紹介した家紋のデザイナーたちも、自然の成り立ちをよく理解していたからこそ、あえて、自分の名前を残そうとは思わなかったのかもしれません。写生から意匠を起こす技術は、こんなにすごいのに…カッコいいなーと思います。

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